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利権構造をさらに太らせた猪瀬氏による「高速道路民営化」

「高速料金」シリーズも3日めに突入した。
我ながら、猪瀬直樹氏なみにしつこいなあと思いつつ、彼のお方のツイートを拝見してみると、なんと、今日は何も書かれておられない。
ま、お忙しかったんだろう。

僕がどうしてこの問題にこだわるかといえば、いかにも新料金が施行されれば、短距離を走る運送業者が大打撃を受けるかのように氏が主張するので、「それは違うんじゃないかい?」と言いたいからだ。

東京から 関東一円は上限2000円(トラック5000円)の範囲内。ほとんどの物流は近距離。夜間5割、トラックの大口多頻度3割引も消える。マイレージもなくなる。利用者の痛みは5000億円にもなる。無料化どころか近距離は実質2倍の負担、物流コストに跳ね返り運輸業者はあたまをかかえる。

https://twitter.com/inosenaoki/status/11780621017



東京湾に外航・内航のコンテナ船が着きます。そこからコンテナを関東一円に運ぶのです。関東平野にはほんとうに多くの工場があります。これらは上限5000円以内に収まります。また中小零細のトラックが行き交っていますが、みな近距離です。そこに値上げが襲うのです。

https://twitter.com/inosenaoki/status/11970288038



われわれ運輸業者の心配をしていただいて恐縮なんだけれども、ちょっと違うなあ、と思うのは、猪瀬さんはもしかしたら、高速料金は運送業者が負担していると思っているんじゃないだろうかということだ。

たとえば、今日、ひとつ、仕事のオーダーが来た。
今すぐ北九州市小倉北区から福岡市早良区まで急ぎの品を運んでくれという内容だった。
急ぎなら、高速使用は当たり前だが、念のため、僕は「高速を使ってよろしいでしょうか?」と荷主に確認した。
「もちろん、急ぎの品ですから、高速はフルに使ってください」と荷主が答えたので、僕はドライバーにそう指示した。
これは、「高速代を負担してくれますか?」「もちろん負担しましょう」という会話なのだ。

高速料金は荷主が負担するのが原則だ。
運賃と高速代を別の項目にして請求する会社、あらかじめ運賃に高速使用ぶんを含めて請求する会社、いろいろやり方は違うにしても、高速代を運送会社が負担するという話はきいたことがない。

じゃあなにが打撃かといえば・・・あらかじめ高速ぶんを含めて運賃契約をしていた会社が、ETC割引での夜間走行や大口多頻度などで節約した結果の「浮いた金」がなくなってしまう、そのことは、確かに考えられる。
その「浮いた金」で、ようやく利益を出している、という運送会社もあるときく。

一口にトラック輸送と言っても、デイリーなルート配送もあれば、往復1泊2日の中距離輸送から往復4泊5日の長距離輸送、そして当日全線高速の中距離輸送など、商品やその商品の供給タイムによって様々です。
その高速利用料も一ヶ月では莫大な金額になりますが、ハッキリ言って荷主から頂く高速料と実際に使った金額との差額で利益を出しているのです。
というか、その差額でしか利益を出すところが無い状態の運賃水準になってしまっています。
例えば、ある荷主の商品輸送にかかる出荷時間と着時間では「このルートではこの区間は高速を使わないと間に合わない」という輸送があるとします。
我々は、その1回当たりの必要高速料×月間回数を距離運賃に上乗せした運賃契約を結ぼうとします。(そうすればイチイチ高速の利用明細の領収添付の必要がないからです)
しかし、実際はもっと短い区間の高速利用で済ませ、その差額で利益を確保します。
もっと言うと、我々運送業者は運送業者専用のETCカードを持っていて、社全体の月間利用額の〇〇%割り引いて請求がきます。
その差額が利益で、それでしか利益が出せない程の運賃水準にまで下がっているのが物流企業の現状です!(フォーカス27「時空の先」) 



こういう、いわばブラックなやりかたでしか利益を出せないという物流業界の現状は、高速料金の上げ下げのみで解決がなされるわけではなく、もっと根本的な施策が必要だと思う。そこのところを不問にしておいて、高速料金の問題として論じるのは、少し、スジが違うのではないかと感じる。

とにかく思うのは、高速料金にかんして、ETCをつけている車には割引があって、つけていない車には割引がない、そのことの不公平が、今までまかりとおっていたことだ。
猪瀬氏の言う「値下げの恩恵」に浴した対象は、すべてETC搭載車の持ち主であり、未搭載車の持ち主のことは、彼の眼中にはない。
たしかに、少々、雑だと言えるかもしれない(笑)民主党の「上限料金制」に、それでも拍手を送りたくなるのは、ほんらい平等であるべき道路上の通行者を分けへだてする理不尽な行いを、軽々と、無邪気に、撤廃しようとしている点にある。

民営化して、割引するのなら、なぜ、ETC車だけをその対象にしたのか。
装着、未装着、関係なしに割引すればよかったじゃないか。
料金ぜんたいの見直しを、敢行すればよかったじゃないか。
それをせずに、ETCにこだわるから、我々はそこに不透明なものを感じるのだ。
財団法人「オルセ」にセットアップ手数料がETC車載器一台につき500円渡っていたことは、自分がやめさせたと大見得を切っていたが、そんなことは当たり前だ。
それから手をつけずして、なんの「民営化委員」か。

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さて、その「オルセ」とはどういう団体か。

国交省から一キロほど離れた東京・麹町のビルに入る「道路システム高度化推進機構(ORSE=オルセ)」。ETC導入の二年前に設立されたこの財団法人は、理事長に張富士夫トヨタ自動車会長を担(かつ)ぎ、理事や監事には東芝やNECなど車載器メーカーや、ETCカードを手がけるクレジット会社の役員がずらりと並ぶ。だが、いずれも非常勤で、実質的に切り盛りしているのは国交省OB二人を含む四人の常勤理事と警察庁OBの常勤監事一人だ。
 〇六年度の事業報告書を見ると、ETC関連事業で百億円以上もの収入を上げている。最も多いのは〇五年度から始まった「ETCリース等支援事業収入」の約六十七億円。リース事業といっても、車載器を取り付ける際の初期費用から車一台につき五千二百五十円を値引きしてETC普及を促進させるというものだ。
 値引きする事業でどうやって収入を得るのかと思えば、税金が使われていた。国交省が道路特定財源から約二十七億円を投入。それでは足りず、道路官僚の天下り先である各高速会社(旧道路公団)が合計四十億円ほどを出している。これらがオルセの“収入”というわけだ。
 税金を使ったこの事業は〇五年度から何度も行なわれてきた。件数は〇五年から毎年度、三十万、五十万、六十五万と増加。今年の第一弾キャンペーンで、オルセは十億五千万円(二十万台分)をETC普及のための“撒き餌”としてばらまいた。値引きと言えば聞こえはいいが、一部の利用者だけに税金をキャッシュバックする不公平な事業で、税の使途として大きな問題があると言わざるを得ない
“撒き餌”が効き、ETCへの加入率が上がればオルセも潤う。ここが肝心なところ。セットアップ業者、車載器メーカー、カード会社など関連業者は、加入一台ごとにオルセに“上納金”をおさめるからだ。
(あなたもETC“利権ゲート”を通っている


この利権構造を、まったく意味のないものにしてしまう・・。
それは、これに群がるハイエナのような者達は、必死にならざるを得ないだろう。
鳩山ー小沢民主党が旧勢力から総攻撃を受けるのも、無理からぬ話なのかもしれないと、つくづく思う。

しかし、我々、民主党に政権を託した者は、こういうことをこそ、根絶してほしくて、票を投じたのだ。、
「実質値上げ」?
そりゃ、良くないかもしれない。
近距離で利用する人の負担増のことは、それはそれで、民主党に意見していかなくてはいけないかもしれない。
しかし、そんなことは枝葉末節のことだ。
大事なことは、高速道路という万人が平等に通行するべき施設を、高く使う者、安く使う者に分け隔てする、このような不平等は、なくさなければならないということだ。

猪瀬氏がいかに胸を張って、過去の「偉業」を言い募ろうとも、この御仁がやったことは、ETCに群がる利権屋を、「割引」によってますます肥え太らせたことだけだ。
高速は乗り物ではない。
使う者が、自ら購った燃料で、車に負担をかけ、自身の身体をもすり減らしながら、事故ととなり合わせの危険のなかを、運転しているのだ。
そのうえに料金を課す以上、それによって甘い汁を吸うものは、絶対に許したくない。
ちまちました中途半端な「改革」は、また新たな利権を生む。
腐った構造は、一度、根底からぶち壊さなければならない。

猪瀬氏の「業績」は、その教訓を導き出す格好の事例として語り継がれるべきだろう。

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※「少しくらいの金を出して、ETC、つければいいじゃん」

そんな声が聞こえてきそうである。

僕はたしかに、運送業者として、少しでも経費の節約をするためにETCを装着した。
しかし、人というのは、僕のような損得で動く人間とは限らない。
官僚の天下り会社には絶対、協力しないぞ!
そんな、矜持で動く誇り高い人だって、たくさん、いる。

ETCを搭載するには、クレジットカードを新たに作らなければならない。
このクレジットカード、一枚発行するのに、かなりのリベートがETC販売店とかに入るはずだ。
そんなことには我慢できない!
そういう人だって、たくさんいるのだ。

僕がETCをつけて、カードを取得し、どんな目にあったかは、過去のエントリで書いた。
リボ払いの罠
ETC割引といえば聞こえはいいが、僕らは望まぬ借金をさせられているのだ。

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未分類 | コメント(1) | 20100413031105 | 編集
180|あらいぐま|20100413100234

料金値上げ???

上限¥XXXなら、土日祝日ETC装着車以外は料金は変わらないのでは???
むしろ渋滞緩和と長距離運送業者の肉体的精神的負担軽減で事故軽減が見込めるかも知れない。

大体が政権が素人集団なので広報活動とマスコミ対策が0点な事が大問題なのだ。
どこが問題なのかというと、歴史上政治主導の政権運営経験が無い我が国は、政治主導政権運営の創造主たる小沢幹事長が政権運営に参加していない為に政権の持つ権力を適切に行使出来ないためであろう。

政権が倒れるのは無能故なのだが、精一杯の努力がないまま現在の社会状況の中終わってしまうのは迷惑この上ない。
何にしろ我が国の人は自分の頭で考えて生きるより、感情的に考え生きる事が好きなのでマスコミの報道が世論を形成するのであるから救い様がない。

その昔、テレ朝・椿報道局長の事件で政権の力が白日の下に曝されたが、今起こっている報道は、あの時の報道とは全く異質で悪意むき出しの捏造された虚偽と言ってよいエンドレスな報道である。
故に政権が力を行使する正当性があるのだが、民主党の閣僚連中と来た日はまさに偏差値エリートの書生大臣そのもので国家の為に働く気が無いのだ。
奴等の大臣の地位に汲々としている姿には閉口する。
議員辞職をする覚悟で閣僚職をまっとうしろ!!!言いたい。

閣僚の腹はマスコミ各社にスッカリ見透かされているのだから、今の報道姿勢はこれからも続くでしょう。
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