ブックマーク
プロフィール


秦映児です

秦映児の私的ブログ 
平らかなるまどろみ

秦映児の他ブログ
検索フォーム
追われる恐怖

幼い頃には、よく怖い夢を見ました。
あまりに、連日連夜、見てしまうので、「寝るのイヤだ」と駄々をこねて、母親を困らせました。
仰臥して見る天井の木目が、いくつもの巨大な目のように思えて、いつの夜か、その目が本当にぎょろりと動いたときもありました。
泣き叫んで、むずがって、一晩じゅう、母親の胸に顔を埋めていました。

その頃に見た怖い夢を、いまだに詳細まで覚えています。

暗いトンネルの中を母親に手をひかれて歩いている。
すると、向こうから、なにやら「大きな者」が、足音荒く、近づいてくる気配がする。
いつの間にか、母親の姿が見えなくなっていて、僕は悲鳴をあげる。
後ろを振り返ると、足早に去っていく母親のうしろ姿・・。
「待って!」と叫ぶけれども、母親は振り返ることもせずに、どんどんと去っていく。
後ろに迫ってくる怪物の足音におびえながら、必死に母親を追いかけるけれども、なかなか追いつかない。

「追われる夢」というのは、最近でもよく見ます。
なにか気がかりなことがあって、そのことで頭がいっぱいのときに、よく見るような気がします。
追いかけてくるのは、いつも、「なにかわからない大きな者」です。

作家・筒井康隆の作品に「走る取的」というのがあります。
取的というのは、駆け出しの相撲取りのことです。
ある夜、主人公の一団がこの取的を見かけ、なんとなしに笑ってしまう。
すると、この取的が、追いかけてくるんです(笑)
恐怖に駆られ、主人公たちが逃げるのですが、しつこく追いかけてくる。
逃げても、逃げても、どこまでも、どこまでも、追いかけてくる(笑)
逃げるのをやめて「話し合おう」と立ち止まって、たしか、全員、惨殺されるんじゃなかったかな?(笑)

スティーブン・スピルバーグのデビュー作「激突!」も、たしか、大型トラックが追いかけてくる話だったですよね。
「追われる恐怖」というのは、身体的には非力な「人間」という動物が持つ、本源的なものなのでしょうね。
だから、こうして、しつこく夢に出てくるのではないかと、まあ、そう思っているわけです。

関連記事 [未分類]
未分類 | コメント(0) | 20100402005948 | 編集
     © 2017 世に噛む日日  Designed by 意地天