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鹿野氏の脱いだ上着に、代表選に名を借りた「猟官運動」を見た。

 民主党代表選、決戦投票のキャスチング・ボードを握った「鹿野票」。
 結局、野田を代表に押し上げたのは、鹿野氏の「上着」だったようだ。

鹿野陣営秘密作戦、上着脱げばあの人へのサイン

9年ぶりの決選投票となった29日の民主党代表選。
会場では、投票の最中も議員同士の携帯メールやサインが行き交い、ぎりぎりの“無言の熱戦”が繰り広げられていた。

前から2列目に座っていた鹿野農相がおもむろに上着を脱ぎ、ひざの上に置いた――。決選投票直前のことだ。
(中略)

投票のため登壇した議員らは鹿野氏をちらちら見て、上着かワイシャツか確かめた。1回目で52票を獲得した鹿野陣営の幹部は「多くが野田氏に回ったはずだ」とまんざらでもない。

 
「洞ヶ峠を決め込む」という慣用句を、ここで思い出す。

 天正10年(1582年)、本能寺の変の後に起こった山崎の合戦(明智光秀VS羽柴秀吉)。両陣営から支援を依頼された大和国の大名、筒井順慶は、一旦は明智側の申し出を受け、山崎の南方にある洞ヶ峠まで進軍するが、そこでどちらが勝つか遠望するため、兵を止めさせた。そういう故事から生まれた言葉で、「日和見をする」という意味だ。

 日和見主義者の代表という汚名を着せられた筒井順慶。実は、この故事は史実とは違ったらしく、実際は洞ヶ峠までは行かず、中立を保つために撤兵したということが真相のようだが、平成ニッポンに存在する鹿野道彦氏とそのグループは、その「洞ヶ峠」を具体的に実践したと思えて仕方がない。

 第一回目の投票で、鹿野氏が2位以内に入るのは、誰が見ても困難だろうという情勢のなかで、決選投票になった場合、「海江田」に投票するか「非海江田」に投票するかぐらいは、当日の朝行ったという選対幹部会議で打ち合わせしておくのが自然ではないか。それなのに、どうして「鹿野氏に一任」ということになったのか。

 それは、言うまでもなく、「勝ち馬に確実に乗って、新代表に恩を売り、少しでも多くのポストを得るため」であろう。決選投票直前のぎりぎりの段階まで情報を集め、情勢を見極めて、勝ちそうな候補に乗る。そのための「上着の着脱」というサインだったのだ。

 現代は、携帯電話という便利ながツールある。ありとあらゆる情報が、投票会場という現場に居ながらにして取得できる。NHKの意図的な誤報で投票が左右されたという説に、「会場にテレビでもあったというのか」と揶揄し、嘲笑するツイートを見かけたが、そういう人の認識こそ、甘いというものだ。テレビは見られなくても、外部の人間がいくらでもメールで情報を送ってくる。

 とうぜん、鹿野氏も、外部に連絡係を置いていたに違いない。NHKの「馬渕氏が野田氏への投票を指示」という誤報も、とうぜん、入ってきたものと思われる。そこで、上着を脱ぐ決断をしたということは、じゅうぶんに推測できる話ではないか。

@BB45_Colorado BB-45 (機関損傷・母港入渠中) @
@iwakamiyasumi @HirundoAnatidae ビデオをみているのですが、「新しい情報が入りました」の3分30秒前、海江田氏の紹介ビデオの直前では鹿野氏はジャケットを着ており、「新しい情報が入った」と言うのに合わせて鹿野氏がジャケットを脱いだ姿が大写しされました。

http://twitter.com/#!/BB45_Colorado/status/108240947967574016

 鹿野陣営は、「どうして鹿野氏が上着を脱いだか。それは海江田支持グループ(=小沢グループ)による鹿野陣営の切り崩しや引き剥がしに反発が強まったためだ」などという話を、メディアを通じて広めているが、これは自分たちの利害中心の投票行動を糊塗することと、小沢グループの悪印象を強調する、その一石二鳥を狙ったものであろう。

 勝算の乏しい代表選に敢えて立候補し、勝ち馬に乗って、自グループの成員のポストを少しでも多く獲得する。与党の代表選挙とは、それに参加する多くの者にとって、一種の「猟官運動」に過ぎないと言ってしまえば、言い過ぎだろうか。

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 同じ選挙でも、国政選挙には得意な小沢氏が、こと代表選になると連戦連敗であることの「鍵」はここらあたりにあるのではないか。直截的な利益誘導ができなくなった現代の国政選挙において、有権者は理念や政策を見て投票行動を決する。しかし、利害と打算と私情で動くような、決して少なくないヤカラを御さなければならない選挙は、もっとも小沢氏の苦手とするところのような気がする。


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