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検察は中途半端で罪深い「ストーリー・テラー」

東京にしろ、大阪にしろ、地検特捜部というのは、ある種の「ストーリー・テラー」だと思う。自らの思い描いたストーリーに沿って、現実に生きている事件の関係者に、いろいろな役を振らせ、「調書」という「作品」に仕上げてきた。しかし、その「ストーリー・テラー」ぶりも、近年、衰えを見せ始めた感がある。
「村木さん冤罪事件」に於いて、その「ストーリー・テリング」の破綻が、「証拠の捏造」という形で満天下に露(あら)わにされたわけだが、これは、今、騒がれている相撲界の八百長と、なんら変わるところはない。
相撲協会が、何度、本場所の開催を見送ろうとも、その「信頼の失墜」が回復するには多大な時日を要するであろうことが想像されるように、一度でも証拠を捻じ曲げ、無実の人に罪を被せるような真似をしたヤカラへの信頼は、一朝一夕には回復しないはずだ。世間もようやく「検察無謬論」の迷妄から醒めてきつつある。

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しかし、その自覚もなさそうな検察当局は、相も変らぬ「ストーリー・テリング」にいそしんでいるようだ。
石川知祐氏、大久保孝規氏らの裁判で、ほんらい審理されるべき「政治資金規正法『違反』事件」そっちのけで、本件とは関係のない「水谷建設からの裏ガネ授受」を「立証」しようとしている。
もはや、検察にとって、事件の有罪、無罪はどうでもいいのだ。たんなる「政治資金規正法『違反』事件」に、あたかも「大疑獄事件」の裁判であるかのような様相を持たせ、小沢一郎に希代の大悪人としてのレッテルを貼り付ける、そのことそのものが大目的なのだろう。
それに呼応して、記者クラブメディアも、その「サイド・ストーリー」の部分を強調して報道する。(たとえば、NHKのこの例など、ひどいものだ)
東京、大阪など、大都市のみで発刊される夕刊紙でしか裁判の実情が報道されないというこの国の「言論統制」は、「民主主義」の仮面を被っているぶん、始末に負えない。

◆何から何まで怪しい5000万円

「本件は一体 何の事件なのか 」――。

東京地裁で始まった「陸山会」事件の初公判で 石川議員らの弁護側は冒頭から検察の立証姿勢を厳しく批判した。

弁護側が怒るのも無理はない。今回の事件は、政治資金規正法違反事件であって、脱税や贈収賄事件ではない。簡単に言えば「陸山会」の不動産取得について、収支報告書の記載時期が2ヶ月ほど「ズレていた」だけ。今までは修正報告で済んでいた話だ。それなのに、検察は事件と直接関係のない水谷建設からの「裏金1億円」の立証に“固執”する。これは異例の展開だ。

「今回の裁判で検察 弁護側双方が申請した証人は計14~15人。うち、事件に関係ある証人は取り調べ検事と銀行員の計6人だけ。残りは全て水谷建設がらみです。起訴事実と直接関係のない“別件”の証人が大半を占める裁判など前代未聞。弁護側が『このような立証は許されない』と断じたのも当然です」(司法ジャーナリスト)

その裏金疑惑にしてもすでに「論理破綻」しつつある。検察のネタ元となった水谷建設の水谷功元会長(65)は本紙などに「知らない」と話しているし、弁護側は初公判で新しい証拠を突きつけた。

◆裏金の原資も不可解

検察は04年10月15日午後に東京、赤坂の全日空ホテルで水谷建設の川村尚社長が石川に5000万円を渡したと主張している。しかし「社用車で川村を運んだ運転手の日誌があるのです。それによると、04年の日誌で行き先名に『全日空ホテル』の記述があったのは6月、9月、10月4日の3回だけ。10月15日は真っ白でした。(前出のジャーナリスト)

「裏金」の原資も不可解だ。検察は水谷建設が「中古重機売買の架空計上で捻出した」と言うが、これにも関係者はクビをヒネっている。

「水谷建設では06年に総額約11億4000万円に上る脱税事件が発覚した。水谷元会長も所得税法違反で逮捕 起訴されました。この事件で主な捜査対象となったのは03~04年の経理処理。04年といえば、ちょうど裏金授受と同じ時期です。しかし、検察や税務当局が帳簿をスミズミまで調べたのに、水谷元会長をはじめ、当時の会社幹部の調書に『中古重機の架空売買計上による裏金捻出』の話は一切ありません。それが今回、突然、『裏金捻出の手口』として出てきたのです」(司法記者)

検察の描く「ストーリー」に客観性は感じられない。

(日刊ゲンダイ 2/9)


検察の行っていることは、いかに自らの構築したストーリーに現実を合わせるかということだ。だが、現実というものはキビシイ。そうも都合よくは合わせてはくれない。運転日誌、裏金の原資、あらたな矛盾点が次々と湧出してくる。そもそもが、本件とは関係のない話だ。

「ストーリー・テラー」は精緻な構図とスリリングな展開で、読む者、観る者を楽しませてくれる。しかし、検察という「ストーリー・テラー」は、罪をつくり、被告をつくり、他者の運命を暗転させ、ときには国の行く末さえも影響を及ぼす。もはや、有害無益の存在になり果てているとしか思えない。

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未分類 | コメント(0) | 20110210061654 | 編集
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