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前政権の内閣官房機密費に関する二、三の事柄

今日、7時過ぎ、テレビのチャンネルをリモコンで何気なく変えたら、自民党議員の「高市早苗」が出てた。TBS系列で7時過ぎだったから、これはあの「総力報道 THE NEWS」だ。2007年8月15日、安倍内閣閣僚のときにただ一人、靖国参拝を強行したことで印象深かったこの女性議員が、「・・・麻生さんが使っていた風呂だから幸夫人が嫌って改修させた」みたいなことを言ってたから、ははあ、例の与謝野さんが質問したときに口走っていた「総理官邸改修費」に関することか、と合点した。

首相公邸:改修費は474万円 鳩山首相の転居時
 政府は23日、鳩山由紀夫首相が昨年10月に首相公邸へ転居した際、改修などにかかった費用は総額で約474万円だったとする答弁書を閣議決定した。高市早苗衆院議員(自民党)の質問主意書に答えた。内装補修と和室の床改修で約218万円、経年劣化に伴う内装補修で約195万円、故障した洗濯乾燥機2台の撤去と新規購入費で約61万円。いずれも内閣官房共通費から支出した。
 高市氏は主意書で、複数の国家公務員から得た情報として「内閣官房報償費(官房機密費)から約1000万円を使用し、(公邸の)風呂場の改修工事が行われた」と指摘したが、答弁書は「浴槽の清掃は行われたが、風呂場改修工事の事実はない」と否定した。
 改修費用を巡っては、自民党の与謝野馨元財務相が12日の衆院予算委員会で質問。首相は同日、記者団に「毎年のように総理が代わること自体を変えるのが、経費を節減する道だ」と述べるにとどめ、改修費には言及していなかった。


答弁書では、風呂場改修の事実はないとしている。それでは、「・・・麻生さんが使っていた風呂だから幸夫人が嫌って改修させた」という話の根拠はどこにあるのか?古い2ちゃんねるユーザーの言い方を借りれば、「ソースきぼん」と言いたくなるところだ。なんか、幸夫人のことを、マリーアントワネットやフィリピン王朝のイメルダみたいな「わがままな金持ちの権力者夫人」になぞらえたいという底意がそこにあることを感じるのだが・・。

これを受けて、キャスターの後藤謙次は、「歴代の総理の中には、総理官邸に、孫を遊ばせるためのキッズ・ルームをつくったり、風呂場を高価な御影石を使ったジャグジー・バスに改装したひともいる」と、共同通信の記者として長年総理番をつとめた経験から得たであろう知識をひけらかした。おお、珍しく「問題ない」と鳩山擁護をするのかと思いきや、「しかし、官房機密費の流用などということがあるから、痛くもないハラを探られるのだ」と、そこは元「三宝会」世話人(笑)としての決してブレない姿勢を堅持した。

この言い方は、鳩山総理がいかにも、使い道自由で公開の義務も領収書もいらない内閣官房機密費を私的に流用したかのような誤解を視聴者に与えるけれども、「私的流用」の疑いは、圧倒的に前政権にこそ、存在することは周知の事実だ。小泉政権で「人気」のあった「塩爺」こと塩川正十郎は、以前、こんなことを言ったことがある。

「(内閣官房報償費は)外遊する国会議員に餞別として配られた」、「政府が国会対策の為、一部野党に配っていた」、「マスコミ懐柔の為に一部有名言論人に配られていた」 (Wiki「報償費」


野党のほうはだいたい想像できるが、国民の血税を受け取って口を噤んだジャーナリストの名前を是非知りたいものだ。もっとも、塩爺は小泉政権の財務大臣になったときに、この件の追及を受けても、「記憶にない」とうすらとぼけたそうだが・・・しかし、他にもこんな「証言」がある。これは、麻生政権下の去年の2月、雑誌「文芸春秋」に載った記事だ。
2008年12月、新聞各社の世論調査で支持率が20%台にまで落ち込んだ麻生首相は、さすがに「自分のせい」だと気にしていた。そして・・・。

麻生もさすがに容易ならざる事態に立ち至っていることは自覚していた。だからこそ、領袖たちへの電話で必ず言い添えた殺し文句がある。「手間は取らせませんが、官房長官を挨拶に伺わせますから、時間をつくってやってください」。
 この状況で首相が官房長官を差し向ける用向きはただ一つ、官房機密費のお裾分けだった。正式名称は内閣官房報償費。「国政の円滑な推進」のために官房長官の判断で自由に使えることになっている年間十五億円近い領収書の要らない秘密資金だ。一般に「権力の潤滑油」と呼ばれるが、今回は麻生から党内の顔役たちへの迷惑料であり、各派所属議員の協力を取り付けるための懐柔資金だった。
 官房長官の河村建夫は清和会(町村派)代表世話人の前官房長官・町村信孝、平成研究会(津島派)会長の党税制調査会長・津島雄二、番町政策研究所(高村派)会長の前外相・高村正彦ら派閥領袖に加え、首相経験者の事務所にも麻生の名代として足を運んだ。河村が訪問時、あるいはその前後に届けた金額は一説に「派閥の規模によって違うが、最低でも一千万円」(党関係者)といわれる。
 一般の議員にも麻生は大盤振る舞いをした。自民党執行部が十二月十一日に党所属議員の指定口座に振り込んだ年末恒例の「もち代」。早期解散を見込んだ選挙事務所開設などで出費がかさんだとして、毎年支給される二百五十万―四百万円の支部交付金に加え、麻生指示による選挙活動費二百万円が上乗せされていた。衆院の現職だけで三百四人、六億円を超える特別手当である。  文藝春秋2009年2月特別号「赤坂太郎」


果たして、この「赤坂太郎」氏の書いている内容が本当なのかどうか、それはわからない。ただ、この内容が圧倒的にリアルであることは、確かであろう。カネを届けた自民派閥領袖の名前がこと細かに書かれ、金額までが記されている。そして、ひとつ、状況証拠がある。この「赤坂太郎」氏は、※麻生前首相と個人的な親交があり、麻生の論文や著書のゴーストライターとウワサされている朝日新聞編集委員・曽我豪氏のペンネームであるということだ。(※麻生が通うホテルのバーで一緒に飲んでいるところを目撃されたと「文春」に報じられている)
詳しくは、首相のゴーストライターを務めた(?)朝日新聞記者を参照。権力者とベッタリの政治記者が存在したことは、それはそれで、別の機会にあらためて問題にしようと思う。

それに加えて、(「2009年8月の第45回衆議院議員総選挙で自民党が惨敗し下野が確定的になった翌9月、時の長官・河村建夫が2億5千万円を引き出していたことが明らかになり[2]、大阪市の市民団体『公金の違法な使用をただす会』から10年2月に背任罪・詐欺罪で告発されている」事件も、いまだにたなざらしにされているままだ。これを一切マスコミが問題にしないことも、自民と幹部記者の癒着を思わせるではないか。

高市議員が去年から、この「内閣官房報償費」問題を、鳩山政権に追及し続けているのは勝手だ。野党時代の鳩山氏や岡田氏が「官房機密費を廃止すべき」と言いながら、自分たちが政権をとれば、それを「必要だ」と言っている自己矛盾を正すのは、それはそれでひとつのやり方だろう。議員のときの言動と、閣僚になってからの言動が、立場の違いと責任の軽重から変容せざるを得ないことがあるということを差し引いても、また、1996年、野党「新進党」で立候補し、反自民の票をあつめて当選しながら、議員になったすぐ後に離党し、首相首班指名で故・橋本龍太郎氏に投票したという、自身の有権者に対する裏切り行為を高い棚の上にあげたうえでの主張だとしても、たしかに鳩山氏と岡田氏は、以前に言ったこととは別のことを言っていることは認めよう。

しかし、それを言うのなら、鳩山、岡田の「自己矛盾」などというレベルよりは、百倍も問題の多そうな、自党の度重なる「内閣官房報償費」の私的流用疑惑をきちんと洗い、ただしたうえで言ったらどうだ?この問題で他党を追及する前に、長いあいだ、この領収書のいらない15億円もの巨額のカネをどのように使ってきたか、その説明をすることが先だろう。そこをスルーしたまま、エラそーに追及するのは、スジが違う話だと思うがどうか。

 

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未分類 | コメント(1) | 20100226033119 | 編集
78|ロヒくん|20100227021420

民主党は企業団体献金の禁止に踏み込もうとしています。いいかどうかは別として、責任の果たし方の一つでしょう―――。自民党の再生への第一歩は、持ち去った公金の返却に始まるはずです。
鳩ポッポはお母さんが団体を通す知恵を持たなかったために、巨額の贈与税を払い、脱税王とまで言われています。
カネをめぐる政治的・道義的責任を力説する自民党は、持ち逃げの2.5憶円につき、説明責任などではなく、返す責任を負っています。カネがないとは言わせません。鳩山家兄弟は泣いたのに、麻生家は泣かないのですか? みんなでカンパという手もあります。そうしないと政権復活などとうていありません。
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